うつ病を含む気分障害の患者数は今は100万人を越えています
長年、数々の相談を受けてきた中で多くの方々が、イライラ、気分がいつも晴れない、不安…など心の奥底に抱えていて、実際に生活に支障が出るほどになり、精神科を受診するころには「症状」として何かしらの「病名」がつく状態です。
精神疾患の種類はたくさんありますが、その中でも最近多くなっているのが、うつ病や躁うつ病といわれる「気分障害」といわれるものです。
「うつ病」と言われて抗うつ剤を処方され、効果がある人は3割程度です
なぜ「うつ病」なのに抗うつ剤が効かないのかというと、7割の人は典型的なうつ病ではないからです。
抗うつ剤が効くのは(上記の表)C→H、Iの方ということです。「うつ病」の診断を受けても実はBの双極性うつ病だったり、同じうつ病でもDタイプのうつ病だったりします。
このような方々は抗うつ剤は効果を感じていないようです。
また、受診している方、していない方も含め実際のデータより「双極性障害」の方が実はとても多くいると感じております。
気分障害は薬物療法による治療は大切ではありますが、それ以外の治療法が必要です。
運動、栄養、考え方(認知)、生活習慣などがとても大切になります。
そして、うつ病など気分障害の根底に見落とされがちなのが愛着障害です。気分障害は早くて中学〜大人になってから発生する人がほとんどですが、実は幼少期の親などの養育者との関係により養育環境が大きく関わっていることが分かっています。
認知行動療法をとり入れてきましたが…
苦しみをとりのぞくのに効果的な心理療法ではありますが、認知行動療法は効果がある方と効果がない方がいることが分かりました。
効果がない方の共通点として、そこにも愛着の問題があります。
以下 岡田尊司 著 より抜粋
愛着とは養育者(特に母親)との関係によってその基礎が作られる絆で それは、他の人との関係に適応されまた修正されていく
対人関係の土台となるだけではなく 安心感の土台となってその人の心を守っているもの
うつ、不安、緊張、対人関係の問題、依存症、過食、気分の波、育児の悩み、恋愛、不倫、離婚、非婚、DV、心の傷、子どもの不登校、ひきこもり、非行…などなど
これらすべてに共通する原因となりうる問題として指摘されているものとも言われている
愛着の安定化が十分でないと(安定していない)認知療法が効果ないばかりではなく逆効果になることもあると知ることができました。
それぞれの愛着の問題または愛着スタイルをしっかり見極める
当方では、認知療法や認知行動療法をおこなう際に、まずはその人それぞれの愛着の問題または愛着スタイルをしっかり見極めてからおこないます。愛着スタイルはその人の人間関係のベースになっているもの。また愛着のシステムは、対人関係だけではなく、人々の生存や心身の健康を支える根幹にかかわる仕組みです。そこが不安定になり、うまく機能しなくなるということは、我々が心身の健康を守る仕組みが機能不全に陥りやすくなっているということです。
当方の心理カウンセリングは、愛着の問題に深くしっかり向き合い「愛着障害を抱えて大人になった人達」が人間関係などによる生きづらさや精神障害など心の苦しみをやわらげていく愛着障害にもっとも大切なアプローチや訓練をしていきます。
また、うつ病などの気分障害から抜け出した人達の成功例などに基づき、専門知識を合わせ、気分障害のタイプと症状、生活環境などその人それぞれに合った改善の方法をみつけていきます。
心に関する病気や悩みの改善に一番大切なことは「自分で努力して治したい」という気持ちと行動がもっとも大切です。
愛着障害や精神医学にくわしい治療者と協力しながら目標に目指していくことが最も重要なことだと思います。